Googleのスマートフォン、Pixel6aを買ったときに無料でついてきたのがGoogle Pixel Buds A-Series。
なんでもGoogle謹製のワイヤレスイヤホンで定価は11,900円。Amazonだったら6,000円台です。3,000円以上のワイヤレスイヤホンを買ったことがないから、どれだけ音質がいいのかと気になったけれど、正直なところ定価1万円オーバーのイヤホンではないと思いました。
どうしてそう思ったのかをレビューしていくので、気になっている方は参考にしてください。ちょっと酷評が多めです。
Google Pixel Buds A-Series
外観
内容物は本体とUSB Type-Cケーブル、ガイドとイヤホンキャップです。
この白い箱の中にイヤホンキャップが入ってます。予備とかじゃなくて、サイズ違いのものが入ってます。
開封したてのときは、本体はテープで封印してありました。剥がれてたら開封済みってことです。
フタは力を入れなくても簡単に開いて、開いたままの状態を維持してくれます。開閉の質感は良好。
こんな感じで入ってます。
独特なデザインのイヤホンです。見えにくいけれど、中心にはグーグルの”G”が入ってます。
全体的にオモチャな感じで高そうには見えない。Pixelの特徴ですね。
右左はLRのプリントで判断できます。慣れてきたら形だけで見分けられますが。
この触手みたいなののお陰で、結構イヤホンの収まりはいいです。確かに落ちにくい感じがします。
スペック
JVC HA-S28BT | |
---|---|
形式 | ダイナミック型 |
重さ | 約5.06g(各イヤホン) |
電池持続時間 | 約5時間(単体) 約24時間(充電ケース併用時) |
有効周波数帯域 | - |
充電端子 | USB Type-C |
Bluetooth規格 | Bluetooth Ver.5.0 |
出力 | - |
ノイズキャンセリング | - |
防水性 | IPX4 |
ワイヤレスイヤホンとしては至って普通の性能で、アクティブノイズキャンセリングもなければ外音取り込み機能もない。
一応、パッシブなノイズキャンセリングはついているらしいけれど、これは遮音性を高めてノイキャンを図るもので、耳栓みたいなものだと思います。それならカナル式イヤホンはパッシブノイキャンということになるのでPixel Buds独自の機能とは言えないかな。
ただ上位機種のGoogle Pixel Buds Proにはアクティブノイズキャンセリングや外音取り込み機能が付いているので、機能的には十分なものになります。値段も倍になりますが。
音質の参考になる有効周波数帯域は非公表なのでスペックからは音質を読み取れないので聞いて判断するしかないです。後で中華ワイヤレスイヤホンと比べています。
Androidスマホとの接続が簡単
特筆すべきはスマホと接続するのがメチャ簡単なところです。
Pixel Budsのフタを開くと
こんな画面が出てきて、Bluetoothの設定画面をわざわざ開かなくてもワンタッチで出てきてくれます。
Pixel6aで接続したところ、チュートリアルまで出てきて簡単に機能を使いこなすことが出来そうです。
しかも左右のイヤホンのバッテリーが%表示されるので、長時間使用するときにバッテリー管理が快適にできます。
出来ることは微妙
このPixel Buds A-Series、Googleのワイヤレスイヤホンで最廉価というだけあって、機能は結構削られてます。高いワイヤレスイヤホンなら当たり前のアクティブノイキャンや外音取り込み機能は未搭載、赤ちゃんの泣き声やサイレンの音が聞こえたら自動的に音が下がるアテンションアラートもありません。
だから機能としては
- 場所に合わせて音量を自動調整する
- 低音が調整できる
- 空気孔で耳への圧迫を軽減し周囲の音を拾う
- マイクが1台に2個ついていてクリアな音声を拾える
- Googleアシスタントを使える
- イヤホンを音や地図で探せる
のが目玉機能になるわけです。
低音をどれぐらい強調するのか設定できるのは面白いです。グーグルによるとAndroid10以降のOSなら調整できるようです。
強調を最大にすると、ハッキリとわかる差があるので、私のように低音が聞いてたらいいイヤホンみたいな感じの人には良いかもしれません。それでもヘッドホンには敵いませんが。最大にしても変なノイズや音割れが無いので、丁寧にカスタマイズされていると感心しました。
これが空気孔のようです。たしかに長時間つけてみても耳内の温度や湿気がマシな気がします。ただ”気がする”程度なので劇的に快適とは言えない。やっぱりカナル式イヤホンなので、耳が痛くなるのは避けられないです。
Googleアシスタントによる通知の読み上げやリアルタイム翻訳を使えるので、”OKグーグル”を多用するならいいかもしれません。
歩きながらイヤホンは使わないのと、翻訳を使う相手がいないので、どれだけ性格なのかは未知数です。
イヤホンをよく失くす人にとっては、音や地図で探す機能は重宝するかも。AppleのAirpodsは無くしても地図でBluetoothが切れた場所を落としてくれるから、似たような機能がついてるのだと思います。
耳に着けた状態でも鳴るらしく、着けたまま探索音を鳴らさないように注意。といっても音は小さめなので、耳をすまして探さないといけない。
3,000円の中華ワイヤレスイヤホンと比較
音質はほぼ同じ
Amazonで2,000円で買ったワイヤレスイヤホンと比較します。中華製のワイヤレスイヤホンで、ダイソーで売っている1,000円のワイヤレスイヤホンと比べても違いが判らないので、実質1,000円ぐらいの性能と思います。
これとPixel Buds Aと比べると
- 両者ともにフラットな音質
- 聞き比べるとPixelの方がクリアな気がする
- 高低音に差は感じない
- ノイキャンは非搭載で、生活音は入ってくる
という具合で、どちらもいい勝負でした。
Pixel Budsの音はスタンダードな感じでクセが少なく、ノイズも感じなくてクリアな音質でした。
もちろんサウンド機能で低音を強調すると、低音ははっきりとした差がでます。
それでもこの音質だと2,000円のイヤホンと変わらないので、5000円くらいのノイキャン付きイヤホンと比べると負けそうです。コスパが高くて有名なサウンドコアのノイキャン搭載モデルと比べると勝ち目なさそう、知らんけど。
1万円のワイヤレスイヤホンって初めてだったので、音質には期待したんですが、ちょっと空振りな感じでした。
質感もほぼ同じ
Pixelシリーズが、もともとオモチャっぽく作ってあるので質感の高さを感じにくいです。
たしかにケースや本体に使われている素材は、少し良い素材を使ってるような感じがしていいんです。Pixel Budsはサラサラした触感で好みです。でもデザインのおかげで3,000円のイヤホンと変わりないような感じがします。
このデザインも悪くないんですが、コスパや所有欲の面でみると、若干不利ではありますね。
バッテリーは及第点
ケースが大きいので、ケース併用時におけるバッテリー時間は自信があるかと思いきや
イヤホン単体 | ケース併用 | |
---|---|---|
Google Pixel Buds A-Series | 5時間 | 24時間 |
Soundcore Life P3 | 7時間 | 35時間 |
AirPods(第3世代) | 6時間 | 30時間 |
ということで、他の有名メーカーのワイヤレスイヤホンと比較すると少な目です。ダイソーのワイヤレスイヤホンは最大4時間なので、そっちには勝ってます。
でも5時間も持てば旅行などで長時間使用でもしない限り困らないと思います。実際に私もイヤホンのバッテリー切れで困ったことはないです。
Amazon価格の6,000円台ならアリだけど
コスパ面でみると、Pixel Buds A-Seriesの音質は安いワイヤレスイヤホンとそんなに変わらず、厳しい評価になりました。
1万円という値段から期待値が高かったのもありますが、1万円もするなら期待しても許してくれますよね?
悪いことばかりではなくて、繰り返しですが
- 場所に合わせて音量を自動調整する
- 低音が調整できる
- 空気孔で耳への圧迫を軽減し周囲の音を拾う
- マイクが1台に2個ついていてクリアな音声を拾える
- Googleアシスタントを使える
- イヤホンを音や地図で探せる
という機能があるので、ここに存在意義を見出せるならいい選択肢です。Amazonで6,000円台で買った場合ですけれども。1万円は高すぎ。
2,000円の中華イヤホンと比べた結果、音質で価格以上の差を感じなかったので厳しい評価となっています。
Pixel6aはコスパのバグというぐらい、コスパが高いスマホでしたが、音に関してはPixel Buds A-Seriesはそれほどな感じでした。
ただGoogleアシスタントを使ったりリアルタイム翻訳を楽しめたりと、Googleが得意とするソフト面では独自の長所を持っているので、Google好きの方にはいいかもしれません。
今後も無料でついてくることがあるかもしれませんが、高い期待値を持たないほうが良さそうです。